答えが出ない難問と困難に君はいかに立ち向かうか?
シリコンバレーでも有名なベンチャーキャピタルである、『アンダーセン・ホロウィッツ』のベン ・ホロウィッツの著書になります。
Amazonで偶然見かけて購入者のレビューを見たのですが、「生々しい」「吐き気がする」のオンパレードです。
怖いもの見たさのあまり、即決クリック余裕でした(笑)
実際かなりエグい内容ですが、メチャクチャ濃厚でなのでスタートアップに興味のある方にはオススメします。
イントロダクション
マネジメントについての自己啓発書を読むたびに 、私は 「なるほど 。しかし 、本当に難しいのはそこじゃないんだ 」と感じ続けてきた 。本当に難しいのは 、大きく大胆な目標を設定することではない 。本当に難しいのは 、大きな目標を達成しそこなったときに社員をレイオフ (解雇 )することだ 。本当に難しいのは 、優秀な人々を採用することではない 。本当に難しいのは 、その優秀な人々が既得権にあぐらをかいて 、不当な要求をし始めたときに対処することだ 。本当に難しいのは 、会社の組織をデザインすることではない 。本当に難しいのは 、そうして組織をデザインした会社で人々を意思疎通させることだ 。本当に難しいのは 、大きく夢見ることではない 。その夢が悪夢に変わり 、冷や汗を流しながら深夜に目覚めるときが本当につらいのだ 。経営の自己啓発書は 、そもそも対処法が存在しない問題に 、対処法を教えようとするところに問題がある 。
序盤の方にローンチの発表を巡るの役員同士のメールのやり取りがあります。
「だったら、次のインタビューは自分で受けてみろ!クソッタレが!」
日本の会社だったら絶対に言わないですよね?
マネをするかどうかは別としても、これが小説ではなく実際にあった事を書いてますので
一見の価値はあると思います。
やっぱ会議で怒号が飛び交う事も必要かと思います。
(上→下へ怒号ではなく、下→上へ怒号が出るところがポイント)
特に注目したいポイント
第4章 物事がうまくいかなくなるとき
- 人を正しく解雇する方法
- 幹部を解雇する準備
- 親友を降格させるとき
第5章 人、製品、利益を大切にするーーこの順番で
- 友達の会社から採用してもよいか?
- 社員がマネージャーを誤解するとき
第6章 事業継続に必要な要素
- 社内政治を最小限に
- 正しい野心
- 優秀な人材が最悪の社員になる場合
まとめ
本書で描かれている、『困難と定義している問題』の大部分が人間関係・組織に関するものであるところが一番のポイントだと思います。
資金繰りやファイナンス、マーケティングやプロダクト・ローンチに関する話はほとんど出て来ません。
大企業・中小企業・スタートアップを問わず、組織の人間関係と言ったテーマには明示的な解決策が無いという事でしょう。
色々な起業家の話の中でもここまでドロドロした人間関係を描いた本は貴重です。
自信を持っておススメします!