最初にお断りしておくと、今回の記事のテーマはかなり過激な内容を含みます。
平和でマイルドなサラリーマン生活を送りたい方には不向きな内容になっていますので、ご了承ください。
どうも最近、組織運営というかチーム運営にまつわる人間関係やら仕事の進め方などなどの問題を耳にします。

基本的に私(@sakutomo0615)は自分が関与していないチームの運営方法とかには口を挟みたくないタイプでして、早い話が
『そんなモン、好きにやれば?(´・ω・`)』
というスタイルです。
スクラム関係の記事とかでも、
自分が権限者あるいは責任者でないなら、他のチームの運営には参照のみとしておいた方が良い
というのを見かけます。全くその通りだと思うので、基本は残念ながら放置です。
Contents
組織の本はたくさんあるけど・・・
まぁ、実際に色んな説の本がありますよね。
リーダーシップが大事。
マネジメントが大事。
共感が大事。
ビジョンが大事。
コミュニケーションが大事。
要件をまとめるとこんな感じでしょうか・・・?
カテゴリ | 重要度 |
リーダーシップ | S |
マネジメント | S |
共感 | S |
ビジョン | S |
コミュニケーション | S |
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・ムリ(´・ω・`)
と言うか、普通のサラリーマンはよほどの上級管理職でも無い限り、このどれもが必要ない気もするんですが、確実に言えるのは全部を習得するのに時間がかかりすぎると言う点なんですよね。
あ、あと人間性を向上させるとかの回答はナシの方向でお願いします。
数値的に向上させられない謎のパラメーターを持ち込んで、表面的な印象で一方的に相手の品性を決めつける方法に知性を感じません。
(第一に相手に失礼。)
そもそも41歳の私がその辺の中学生よりも、人間性だか人間力だかが高い事を根拠を持って証明するのも難しいのではないかい?って思います。
非難・称賛されるべきは行動や発言であって、性格だの人間性ではないと言う事ですね。
(本当に最近はこれを区分け出来ない人が増えた・・・)
逆から考える、アンチパターンと言う方法

すみません、話が脱線しましたので本題に戻します。
システム開発やシステム設計の世界では結構有名なキーワードがこの『アンチパターン』と言う単語です。
簡単に言ってしまうと、必勝法に対する必敗法と言う事です。
必勝法について
ソフトウェア工学だとデザインパターンとかテンプレ的方法になりますが、過去の成功事例を集めてきて成功に繋がった要因を抽出して、その要因をしっかりと抑えることで目的に対する成功率を飛躍的に向上させる方法です。
例)PV数を増やしたい人がブログを書く時に絶対に必要な4つのコト
ではこの3つだけやってればアクセス数が飛躍的にアップして、サイト運営はハッピーになるか?と言うと、そう単純ではありません。
一時的なバズで飛躍的にアップしても、2週間後には対策前よりもアクセス数がダウンしたなんて話はよく聞く話です。
3つだけやっていたつもりが、ブラックハットな方法も同時にやってしまってGoogle神の怒りに触れたとかですね?
必敗法について
過去の失敗事例を集めて、それを元に抽出した『やってはならない方法論』をアンチパターンと呼びます。
例)死にゆくSEO業者 〜Googleには逆らっちゃいかんのです〜
こちらの落合さんが言う通りの『ブラックハット的なリンク集めをやってると死にゆく運命にありますよ』と言うお話です。
Googleのガイドラインにもある通り、アップデートと共に上位表示から転落したサイトが続出しました。
この様にやってはならないアンチパターンの研究をセットにする事によって様々な方法論は正しく運用する事が出来ます。
チーム・組織運営におけるアンチパターン
では、これをやったら確実に組織が崩壊するアンチパターンってあるんでしょうか?
よく『大企業病』って言葉が出てきますけど、最近の大企業の基準ってよくわかりませんよね?
上場/非上場? 社員数? 連結売上高? 連結営業利益? 営業年数?
イマイチふんわりしています。
そもそも前提条件として『自分が給料を貰ってる組織に対して、病気にかけてやろう』と思う人っていないハズなんですよね。(´・ω・`)
ではそろそろタイトルの回収に入ります。
実は病気にかけてやろうって人はいるんです。
それがスパイ!

組織を内側から破壊する方法を研究していた人たちが実在していたんです。
第2次世界大戦時のアメリカのOSS(アメリカ軍戦略情報局:Office of Strategic Service)という組織にあった文書です。
OSSも現在ではCIA(中央情報局:Central Intelligence Agency 現在はアメリカ軍からは組織上独立しました)と呼ばれています。よく映画で出てきますね?
恐怖のサボタージュマニュアル
旧OSSは枢軸国(主にドイツ)と戦争を想定するにあたり、国力を少しでも低下させる方法として労働者の機能不全を発生させる方法を研究しました。
大きくわけてブルーカラーな労働者用とホワイトカラーな労働者用とあるのですが、端的に言うと『何が起きたかわからない間に組織の生産性を低下させるマニュアル』です。
このサボタージュマニュアルを工作員に配布して、敵国に労働者として潜入させていたんですね。(主にドイツ)
あれ?どこか聞いたことがあるような・・・?
このサボタージュマニュアルの代表的なポイントを紹介します。
- 何事をするにも『決められた手順』を踏んでしなければならないと主張せよ。迅速な決断をするための簡略した手続きを認めるな
- 可能なところでは、『さらなる調査と検討』のためにすべての事柄を委員会に委ねろ。委員会は出来るだけ大人数とせよ。(決して5人以下にしてはならない)
- 以前の会議で決議されたことを再び持ち出し、その妥当性をめぐる議論を再開せよ。
- あらゆる決断に対する妥当性について懸念を示せ。計画された行動はそのグループの権限内にあるのか、それが上層部の方針と矛盾していないのか懸念を投げかけろ。
- 文面による指示を要求せよ。
- 指示を『誤解』せよ。その指示をめぐって、切りのない質問を投げかけよ。あるいは長ったらしい返信を送れ。出来るときにはその指示に難癖をつけよ。
- 入手困難な高品質のものを要求せよ。入手できないのであれば、そのことについて議論を吹っ掛けろ。品質の悪いものでは質の悪い仕事しかできないと警告せよ。
- 作業手順を決めるときに、常に重要ではない仕事から取り掛かるように指示せよ。重要な仕事は、品質の悪い機会を使っている非効率な作業者に割り当てるように取り計らえ。
- あまり重要でない生産品に完璧さを求めよ。ごく些細な不備についても修正するために送り返せ。普通見ただけでは見つけられないような不備を持つ不良品は合格とせよ。
- 士気を下げるために、非効率な作業員に心地よくし、不相応な昇進をさせよ。効率的な作業員を冷遇し、その仕事に対して不条理な文句をつけろ。
- 重要な仕事をするときは会議を開け。
- もっともらしい方法でペーパーワークを増大させよ。ファイルを複製することから着手せよ。
どうでしょう?何か書いてて涙が出てきたんですが・・・(´・ω・`)
実はこれって大企業病のあるあるなんですよね。代表例が役所ですね。よくお役所仕事なんて言いますよね?
たまに『このおっさん、ワザと嫌がらせしてんのか?(#`皿´)』って思うことがあると思いますが、別に社内にスパイがいるって話ではないんです。
官僚制(階層型ピラミッド組織)の弱点
日本に限らず世界共通で採用されている階層型ピラミッド組織構造は軍の組織構造をモデルにしています。
階層型ピラミッド組織とは、2等兵→1等兵→軍曹→曹長→少尉→中尉→大尉→少佐→中佐→大佐→少将→中将→大将の階級構造です。
これにならって会社の場合は、係員→係長→課長→部長→役員→社長と階級が進みます。
サラリーマンはこの階級を上げて給料を上げることを目指して、日夜仕事に励むワケですね?
『この軍のピラミッド組織を参考にして、専門担当者を配置してスタッフの仕事を細分化&専門分化した方が効率が良いんじゃね?全体の仕事を中途半端に知っているよりも専門化させた方が効率が上がるでしょ?』と現在の官僚制を提唱したのがドイツの社会学者マックス・ウェーバーでした。
逆に、この組織形態が一定規模以上の大きさと複雑さを持つまで大きくなると、逆に効率が悪くなるという『官僚制の逆機能』を説いたのが、アメリカの社会学者ロバート・キング・マートンでした。
R・K・マートン先生は面白い事を発見していて、この官僚制の逆機能が出ると『目標の転移』という現象を挙げています。
手段の自己目的化とも言いますが、『正しい事をする』目的が『事を正しくする』目的にいつの間にかすり替わるんですね。
よく巷では『リーダーシップとマネジメントは違う』って話が盛んですが、根本のところは構造問題の副作用をどうするか?って話だったりもします。
アメリカの旧OSSはこれらの社会学者の研究結果をベースとして、『より素早く、手際よくお役所に変えてしまうマニュアル』を開発しました。
それがサボタージュマニュアルです。
まとめ
実はアンチパターン対策と言うのは、根本を理解すればするほど対策が難しいものだったりもします。
厳格な規約やルールを『ちょっとの事だから』と言って、例外を認めまくってしまうと途端にカオス化してしまいます。
システムだと技術的負債を抱えまくって崩壊する事にも繋がります。
私は変な事を答えて、あとで面倒なことになるのがイヤなので、いつも
と答えてます。処方箋はあるにはあるんですが、時間も手間もかかりすぎます。
身近な心構えとして、
サボタージュマニュアルに載っている事はやらないように気を付けましょう!
と、言う事ですね。正しく仕事をしようとしすぎると、マイナスの方向に副作用を起こしますよってお話でした。
最後に余談ですが、優秀なスパイと言うのは歴史上下っ端のポジションには存在しません。
優秀なスパイとは誰にも気づかれないように静かに出世をし、権力の中枢を掌握してからスパイ活動を本格化させます。
現場の人間にバレても、告発できないポジションと権力を既に持っています。
民主党時代に『スパイとしか思えない』と言われた政治家がたくさんいましたが、結局は逮捕・更迭になった人って少ないですよね?
本当のスパイってそういうモノだと思います。
スパイとしか思えないレベルでやる気なし・無責任・無理解だとしても、自分の上役は更迭できないですよね?
今回はお役に立てない記事で、すみませんでした・・・(´・ω・`)